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二世帯住宅を売却するにはどうすればいい?売却するためのコツをご紹介

二世帯住宅を売却するにはどうすればいい?売却するためのコツをご紹介

夫婦の離婚や親の死別などの理由で、二世帯で住んでいた住宅を手放すタイミングがきた際に、売却に不安を抱える方は多いでしょう。

なぜならば、二世帯住宅は一世帯用の住宅よりも売却が難しいといわれているからです。

二世帯住宅を売却したい場合にはどうすればいいのでしょうか?

そこで今回は、二世帯住宅を売却するためのコツについて解説します。

二世帯住宅の売却を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

二世帯住宅は売りにくい?その理由とは

一般的に、不動産の中でも二世帯住宅は売りにくいといわれています。

なぜ二世帯住宅は売りにくいといわれているのでしょうか?

二世帯住宅の売却が難しい3つの理由をご紹介します。

1.売り出し価格が高い

二世帯住宅の場合、二世帯で暮らしているため部屋数や設備が単独の世帯よりも多くなります。

そうすると、建築時の費用が高くなります。

売主の心情としては赤字を避けたいため、建築時の費用も考慮した上で価格を設定することが多く、売り出し価格は高額になってしまいがちです。

とくに中古住宅を探している買主は価格が検討材料の大きな割合を占めるため、売り出し価格の高い中古の二世帯住宅は避けられてしまいます。

2.買主のニーズとのマッチングが難しい

中古の二世帯住宅の売却が難しい2つ目の理由は、買主のニーズとのマッチングが難しいという点です。

二世帯住宅を建築する場合、それぞれの家族のライフスタイルや希望を融合して設計を行います。

自分達が住んでいるときは問題ないと感じていたとしても、間取りや共有スペースなどの希望は個人差があるため、買主のニーズと必ずしも合致するとは限りません。

そのため、単独世帯の住居よりも二世帯住宅はニーズに合う買主が限定されやすいことから売却が難しいとされています。

反対に言えば、買主のニーズとマッチングすればスムーズに売却できる可能性が高まります。

3.二世帯住宅を希望する人が減少している

そもそも、近年では二世帯住宅を希望する人が減少しているという問題点があります。

単独世帯で住む家庭が増えており、二世帯で住む家庭は多くはないといえます。

とくに都心部に近づくほど核家族化が進んでいるという現状から二世帯住宅の売却が難しいといわれています。

二世帯住宅の種類と価格相場について

二世帯住宅は大きくわけると3つの種類があります。

売却前にご自身の住宅の種類について把握しておきましょう。

それぞれ住宅の種類ごとの価格相場も併せてご紹介します。

1.完全分離型

それぞれの世帯の住居が完全に分離されていて、生活スペースが分かれている作りです。

上下階で世帯が分かれているタイプや、左右で世帯が分かれているタイプがあります。

玄関やリビング、トイレやお風呂などの水回りなどが別々になっているため、それぞれの世帯のプライバシーを守れることや、世帯ごとのライフスタイルを確保しやすいことがメリットです。

完全分離型の建築工事費は住宅二軒分と同額になり、敷地面積も広くなります。

そのため、売却時には中古住宅の2戸分ほどになることが多いといわれています。

2.一部共用型

一部共用型は、二世帯が部分的にスペースを共有して暮らせるように作られているタイプです。

例えば、玄関やリビングは共有しているもののトイレやお風呂などの水回りは別々になっているケースもあれば、リビングや各部屋は別々にしているもののトイレやお風呂は共有しているケースなどがあります。

この場合、共有スペースで二世帯がコミュニケーションを取ることができながら、個別スペースにてプライバシーも守られます。

一部共有型の場合は共有部分の選択によって建設費が大きく異なりますが、いずれにしても一般の住宅よりも割高です。

そのため、価格相場も一般の住宅よりも高額になる傾向にあります。

しかし、買主とのニーズのマッチングが難しいことから大幅に値引きして売却されるようなケース少なくありません。

3.完全同居型

完全同居型では、キッチンやお風呂などの水回りやリビングなど全てのスペースを二世帯で共有します。

そのため、一般的な住宅に2世帯が暮らしているような状態になりますが、部屋数は一般住宅よりも多くなるでしょう。

完全同居型の場合は一般的な住宅と同等になることが多いです。

広さとしては二世帯分があるため、広い住宅を求めている単独世帯に向けても売却しやすくなります。

二世帯住宅を売却する前にすべきこと

二世帯住宅を売却する前に、下準備として行うべきことがあります。

売却を検討する段階で、まずは次の2点について確認を行いましょう。

1.所有形態を確認する

単独世帯では夫婦どちらか一方の単独、もしくは夫婦の共有名義で登記登録されています。

しかし、二世帯住宅の場合の所有形態は次の3種類が考えられます。

①単有登記

二世帯住宅を親もしくは子どもの一方の単独名義で登記している状態です。

この場合、二世帯で居住していても住宅自体は名義人だけの占有物という扱いになります。

そのため、ご自身が名義人になっている場合であれば、自由に二世帯住宅を売却することができます。

ただし、無断で売却すれば同居している世帯とトラブルになってしまうため、事前に相談するようにしてください。

一方で、同居している相手が名義人の場合は、自由に二世帯住宅を売却することはできません。

②共有登記

二世帯住宅を二つの世帯もしくは二人以上の人が共有名義で登記している状態です。

二人以上で共有している不動産は、共有不動産と呼ばれています。

共有不動産の場合、その他の共有名義人の同意がなければ二世帯住宅を売却することはできません。

住宅購入時の出資額に応じて各名義人には持分が設定されるため、自身の持分を売却することは可能です。

ただし、二世帯住宅で第三者が持分を購入することは考えられにくいため、他の共有名義人に売却を相談する必要があります。

③区分登記

二世帯住宅を二つの住宅として登記し、それぞれの世帯が単独で所有している状態です。

この場合、1つの不動産に2つの住宅があるという扱いになります。

そのため、ご自身が所有している居住空間に関しては、もう一方の世帯の同意がなくても自由に売却することができます。

ただし、無断で売却すればトラブルになってしまう恐れがあるため、事前に相談することをおすすめします。

2.価格査定をしてもらう

不動産を売却する際には、不動産会社に価格査定を依頼します。

価格査定をすることで売却時の相場を知ることができます。

ただし、価格査定を行う際には複数社に依頼して査定を行いましょう。

不動産会社ごとに査定額には差があるので、複数社に依頼すればおおよその相場を知ることができます。

査定額を知れば一緒に生活する他の世帯や共有名義人も売却に同意してくれる可能性があり、説得しやすくなるでしょう。

二世帯住宅を高額売却するための5つのコツ

二世帯住宅は一般的な住宅よりも売却が難しく、大幅な値引き交渉が行われることも少なくありません。

少しでも高く売却するために、次のポイントを押さえておきましょう。

1.売却の難しい住宅の売買実績の多い不動産業者に相談する

二世帯住宅は一般住宅よりもターゲット層が狭いため、不動産会社選びが重要なポイントになります。

一般住宅しか扱っていない不動産会社であれば二世帯住宅の売却実績が少なく、売却活動に不安が生じてしまいます。

二世帯住宅の売却が得意な不動産会社や、売却が難しい住宅の取り扱いもある不動産会社を選んで相談するようにしましょう。

そうすれば、高額に売却するためのアドバイスや、心強い売却活動を期待できます。

2.事前に清掃や修繕をしておく

二世帯住宅に限った話ではありませんが、あらかじめ清掃や修繕をしておくことは売却活動において非常に大切なことだといえます。

清掃が行き届いていない状態や、設備が壊れた状態で内覧が行われてしまうと買主には不快な印象を与えるでしょう。

とくに二世帯住宅は小さな子どもから高齢者まで幅広い年代が同居することになるため、生活の痕跡が目立ってしまいます。

落書きや汚れは綺麗に落とし、できる部分の修繕は行っておくことが高額売却につながる一歩です。

3.バリアフリーがある場合は強調する

二世帯住宅の買主は、高齢者との同居を想定していることが多いです。

親が居住していたエリアがバリアフリーになっている場合は、バリアフリーであることをアピールしましょう。

段差がなく、スロープや手すりが付いていることなどを強調すれば、高齢者と同居する買主の目に留まりやすくなります。

高齢化社会が進む現代においてバリアフリーがあることは、売却において強みになるといえます。

4.その他の住宅の活用法も提案する

二世帯住宅の売却チャンスを広げるには、住宅以外の活用方法の提案を行うことも選択肢として挙げられます。

近年ではシェアハウスが増えていますが、完全分離型や一部共有型の二世帯住宅ならばシェアハウスにも向いています。

また、民泊や下宿などとして利用できる可能性もあります。

ただし、二世帯住宅以外の用途で売却するには自治体の許可が必要になるケースもあるため、事前に確認しましょう。

5.焦らずに売却活動をする

二世帯住宅は一般住宅よりもターゲット層が狭く、売却価格も高額になるため、すぐに買主が見つかるとは限りません。

なかなか売れないと焦るのではなく、二世帯住宅だからこそ売却には時間がかかるということを念頭において売却活動を行いましょう。

買主の希望とマッチングすれば、高額でも売却できる可能性があります。

二世帯住宅がなかなか売却されないときの対処法

時間が経ってもなかなか売れない場合、何か対策を練らなければなりません。

そのまま放置していても時間だけが経過してしまい、売却を逃ししまう可能性があります。

なかなか二世帯住宅が売れないという場合には、次の対処法を検討してみてください。

1.売却価格の見直しを行う

二世帯住宅は建築費用が一般住宅よりも高額になるため、最初の売却価格を高額に設定している売主も多いでしょう。

しかし、価格設定が高すぎれば売れ残ってしまいます。

市場価格を調べ直し、相場に見合った価格に引き下げることを検討してみてください。

購入希望者が現れた場合、価格交渉に柔軟に対応することも大切です。

2.不動産業者を変える

購入希望者がなかなか現れないという場合には、仲介の不動産業者を変えることも検討してみましょう。

積極的に売却活動を行っていないことや、二世帯住宅の売却の実績が少ないなど、不動産業者の販売能力に問題があるかもしれません。

二世帯住宅など売却が難しい物件を取り扱う不動産会社に変更することで、すぐに買主が見つかる可能性があります。

3.リフォームを行う

二世帯住宅は売却時のまま利用する人は少なく、リフォームやリノベーション後に入居するケースが多いです。

そのため、リフォームして売却することや、リフォームプラン付きで売却することなどを検討してみてください。

不動産業者によっては売却時にリフォームをそのまま依頼することができ、リフォーム費用を抑えられる可能性があります。

二世帯住宅の売却の際に注意したいこと

二世帯住宅を売却する際には、注意しなければならないことがあります。

二世帯住宅の売却で後悔やトラブルを避けるためにも、次の点に注意してください。

1.オーバーローンに注意

二世帯住宅は建築費用が高額になるため、購入時に組んだローンが多く残ってしまっている可能性があります。売却してローンを完済できるアンダーローンであれば問題ありませんが、オーバーローンになってしまう場合は注意が必要です。

オーバーローンの場合は住宅ローンを完済して抵当権を抹消してからしか売却できません。そのため、貯蓄などで一括返済することや住み替えローンを利用するなどの方法を検討する必要があります。

住宅ローンの残額が大きい場合には任意売却を検討する必要もあるため、まずは不動産会社に相談してみましょう。

2.できるだけ多くの不動産会社を比較する

二世帯住宅は特殊な物件になるため、不動産会社によって意見が異なります。

1社だけに相談して売却を決めるのではなく、複数の不動産会社の話を聞いてみることをおすすめします。

二世帯住宅の実績が少ない不動産会社も多いため、積極的に二世帯住宅を扱ってくれるような不動産会社に依頼するようにしましょう。

まとめ

今回は、二世帯住宅の売却について解説しました。

二世帯住宅は一般住宅よりも需要は少なく、ターゲット層も狭くなっています。

そのため、高く売却するには二世帯住宅など売却の難しい不動産も取り扱うような不動産業者に相談することが大切です。

すでに売却活動をしている最中でもなかなか売れないという場合には、不動産業者を変更して違ったアプローチを検討してみましょう。

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